関節の形状

関節は骨同士、関節頭(かんせつとう)(凸部)と関節窩(かんせつか)(凹部)によって構成されています。

関節頭と関節窩による関節の形状は、以下の種類があります。

  • 球関節
    関節頭が球状になっており、球状の中心部を軸に多方向に回転する関節(多軸関節)です。肩関節や股関節が球状関節です。
  • 蝶番関節
    関節頭が円柱状になっており、1方向にのみ動くことができます。トイレットぺーパーとその上に載っている蓋のようなイメージです。肘の関節や指の第一関節などがあります。
  • 螺旋(らせん)関節
    蝶番関節の変形です。例えばトイレットペーパーの片方の円の直径が小さくなったものですね。足首の関節は螺旋関節です。
  • 車軸関節
    お箸2本を並べて、1本だけクルクル回転するイメージです。手の平を表裏にひっくり返すと、肘の関節近くにある上橈尺関節がこのような動きをします。
  • 楕円関節
    関節頭がたまごのように楕円になっています。前後左右に動く二軸関節で、手首の関節に存在します。
  • 顆状(かじょう)関節
    球関節の形状をもっと浅くしたイメージの関節です。靭帯で固定され回旋(軸を中心に回転する)は出来ません。指の付け根の関節や膝関節に存在します。
  • 鞍上(くらじょう)関節
    読んで字の如く、馬の背に乗せる鞍のような形をした二軸関節です。親指の付け根の関節に存在します。
  • 平面関節
    関節面が平面であまり動きません。背骨を構成する椎間関節が平面関節です。
  • 半関節
    この関節もほとんど動かない関節です。骨盤を構成する仙腸関節、ふくらはぎの外側にある関節に存在します。

人体の骨は全部で200個あります。

多くの骨はこのような形状で関節を作り、あらゆる動作に対応しています。