リンパマッサージ

リンパマッサージとは、リンパ管に沿って求心性に(心臓に向かって)行うマッサージです。

何らかの原因で四肢の循環障害がおこり、むくみ(浮腫)が起きる事をリンパ浮腫と言います。

リンパとは体内の細胞間質液(体内の余分な水分)がリンパ管に流入した液体で、細胞が出した代謝産物(老廃物等)やリンパ球、たんぱく質などが含まれています。

リンパ液を流すリンパ管には弁があり逆流を防いでいます。

リンパ管は軽度に収縮する能力があり、周りの筋肉や動脈の拍動などの助けを受けて循環します。

リンパ液が上手く流れないと、細胞間質液にアルブミンというタンパク質が溜まり濃膠質浸透圧が上昇します。

つまり血管外のアルブミンに水分が引き寄せられる事で浮腫が起こります。

リンパ浮腫には主に以下のようなものがあります。

  • 起立性浮腫:立ち仕事の方に起こりやすい浮腫です。身体の構造上、左足の方がむくみやすい傾向があります。
  • 特発性浮腫:原因は不明ですが自律神経系や精神的な影響を受けやすい人がなりやすい浮腫です。
  • 心臓性浮腫:心臓の能力が落ちる事でおこる浮腫です。
  • 肝性浮腫:肝臓の病気によりアルブミンの合成が出来なくなることで起こる浮腫です。
  • 腎性浮腫:腎臓は尿やナトリウムの調整をしている臓器なので病気になると浮腫になります。
  • 肥満性浮腫:肥満による心臓への負担や筋力低下、脂肪の圧迫などで起こる浮腫です。
  • その他の浮腫:癌の手術によるリンパ節の除去、炎症やアレルギー、アルコールや薬の副作用などでも浮腫が起こります。

浮腫になると疲れやだるさ、冷えなどが現れますのでリンパマッサージを行いましょう。

当院でもマッサージ指圧を行う際はリンパマッサージも合わせて行います。

またリンパマッサージをしても改善がみられない、もしくは上記のような内臓疾患の疑いがある場合は医療機関を受診して下さい。

リンパ浮腫と似たような名称で悪性リンパ腫がありますが、これはマッサージをすることは禁忌となっています。

マッサージによる緩和ケア

当院では、術後の浮腫みやがんによる緩和ケアも行っています。

詳しくは、緩和ケアをご覧ください。